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ふと、起き上がろうとして……オレは気付いた。 全身が動かない……ただ、ぼんやりした視界の中で、点滴剤のパックがいくつも吊り下げられ…… そこからオレの身体へとチューブで繋がっていた。視界が徐々にはっきりしてくる…… そう……オレは病室にいた。 身体には包帯が巻かれている……思うように動かないのは、包帯の所為なのか。 もし、首から上しか残っていなかったら……と一瞬、恐ろしいことを考えたが…… 心臓の鼓動が、オレに全身の存在を伝えてくれる。 |
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看護士? | 「意識が、戻った……? ……先生……先生!!」 |
側で様子を見ていた者が慌しく部屋を出ていく。 | |
??? | 「本当ですか!!」 |
報告を受けて、声の主がこちらへ近づく足音が聞こえて…… | |
??? | 「刑一! 私の声が、聞こえますか……?」 |
刑一 | (この声……は……) (先輩だ……碧井先輩……病院に駆けつけてくれたんだ……) (ああ、オレ……まだ……生きてるんだ。何か声をかけたい…………) |
オレは、必死に何か先輩に言おうとしたが…… |